昔ながらの「おうち麹」を未来へ。祖母に学んだ麹づくりと甘酒の食養生

すずめ農園の美穂です。ライタープロフィールはこちら

私は祖母から教わった方法で、自宅で米麹を作っています。この記事では、その米麹の魅力をお伝えしていきます。

伝統が育む発酵文化

お米は日本食の中心的存在です。そのお米のもう一つの姿、それが「米麹(こめこうじ)」です。

米麹は、蒸したお米に麹菌の生やしたものです。

蒸したお米に種麹(麹菌の胞子)をふりかけているところ。

私が祖母から教わった 麹づくりは、電気による保温機械を使わず、布団に包んで発酵させていました。

寒い冬の間は、湯たんぽを活用し、温かさを保ちながらじっくりと発酵を進めていきます。

麹を仕込む祖母の姿は、麹菌と会話をしているかのようでした。

素手で温度を確かめ、匂いを嗅ぎながら、まるで「育てる」感覚でお世話をする…その光景は、微笑ましくて、地域の伝統と温もりを感じさせてくれます。

現在では、自宅で麹を仕込んでいた祖母の世代がいなくなり、自宅で麹を仕込む文化は泉かむりの里でも失われつつあります。

私は、祖母から教えてもらった「おうち麹」を親やすい形にアレンジして「抱いて育てる麹づくり」というワークショップを開催しています。

麹菌との会話のコツをつかめ れば、どなたでも簡単に麹をつくることができます。決して特別ではない、泉かむりの里で受け継がれてきた日常の麹づくりを伝えていきたいと思っています。

仕込みから1日経って1回目の手入れ。うっすらと白い菌糸がお米の表面に生えています。

 

 

自家製米麹の甘酒とその健康効果

自家製米麹からつくる甘酒は 我が家の定番。

特に「豆乳甘酒ドリンク」は家族みんな のお気に入りです。 レシピとともに甘酒の健康効果、薬膳的作用についても ご紹介します。

豆乳甘酒ドリンクのレシピ

【材料】(2人分)

甘酒(濃縮タイプ) 100ml
無調整豆乳 150ml
塩 ひとつまみ

【作り方】

1. 小鍋にすべての材料を入れてよく混ぜる。
2. 中火にかけて、少し温める。沸騰させないように注意しましょう。
3. 味見をして、お好みの甘さに調整してください。

このドリンクは、甘酒の独特の風味が苦手な方でも、豆乳と合わせることでまろやかになり、飲みやすくなります。

祖母が顔の神経痛で食事が摂れないときには、この甘酒豆乳ドリンクを食事の代わりに飲んでもらっていました。

栄養たっぷり、体が温まり、心も落ち着くこの一杯を祖母は「美味しいなぁ、これさえ飲めれば安心だなぁ」と飲んでくれました。

甘酒の薬膳・食養生としての効能

甘酒は古くから「飲む点滴」と呼ばれ、滋養強壮や疲労回復に役立つ飲み物として親しまれてきました。

麹菌が生み出す天然の酵素やビタミンB群、ブドウ糖やアミノ酸などの栄養素が豊富に含まれ、体の代謝を促し、疲れた体をやさしくサポートしてくれます。

また、消化吸収がよく、胃腸に負担をかけにくいことも大きな魅力です。

江戸時代には、暑さで食欲が落ちる夏場の栄養補給として甘酒が親しまれ、多くの人々の夏バテ対策に役立てられていました。そのため、甘酒は夏の季語にもなっています。

さらに、甘酒は腸内環境を整え、食欲不振の改善や便通をサポートする働きも期待されています。

体を内側からやさしく温めるため、冷えが気になる方や冬の養生にもおすすめ。

季節を問わず、毎日の健康づくりに取り入れたい、日本に古くから伝わる発酵食品のひとつです。

 

伝統的な暮らしの知恵とともに

祖母が教えてくれた麹づくりの技と、この甘酒ドリンクのレシピは、私にとって大切な宝物です。

自分の手で作ることが、健康への感謝や家族の温もりを感じられる幸せな時間。

日常的に取り入れることで体が内側から整い、心も穏やかに保つことができることを 実感できます。ワークショップなどでもこの豆乳甘酒ドリンク をご紹介しています。

甘酒はスーパーなどでも購入す ることができます。ぜひ皆さんも麹を気軽に取り入れ、日々の健康維持に役立ててくださいね。

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■すずめ農園
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